【千葉みなと ジャズバー】
JAZZ&BAR clipper(クリッパー)

ブログ

あなたとJAZZとバーボンと 10

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こんばんは、船長です。

さて、なんだかんだで10回目を迎えるこのコーナー。
まだあれが出てねえだろという声にお応えして。
厳密にはバーボンではないんですが。
誇りをもって「テネシーウイスキー」と称しているあれです。
そう、ジャック・ダニエル。
ぶっちゃけた話、これにはジャズ全てが似合う。
昔気質の男の酒。
男が一人我が人生を振り返るひと時には
ジャックこそ相応しい。 
なんて

店でも初老のお客様に「ジャックダニエルをロックで」
などと言われると、つい
「かしこまりました」
と言ってしまいそうになります。
この人にはどんな物語があったんだろう。
なぜそんなに淋しい背中を見せるんだろう。
それでも「ごちそうさん」と笑顔で去っていく背中は
人生を語っています。

つまり僕なんぞにはジャックに似合う曲など
選べないというオチです。
強いて選ぶならジャック・ダニエルを出番前にクイっと
飲んでいたというシナトラしかないかもしれない。
とりわけ不朽の名作「MY WAY」。

かつては、おっさんがスナックで歌い女の子たちに
またかよ、と嫌われていたこの歌。
冗談じゃない 
どんなに冴えないと思われている男にも浪漫があるんです。
あるはず。
むしろこの歌は今の草食系なんて言われている男の子たちにこそ
聞いてもらいたいなぁ。 

王道を生きたフランク・シナトラが愛した酒、ジャック・ダニエル。
自分を信じて生きた男の歌とともにどうぞ

あなたとJAZZとバーボンと 9

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なんだかんだで9回目です
まだあのバーボンが出てねえじゃねえか、というお叱りを
受けそうなので出します。

その前にご登場いただく名盤はマイルス・デイビス
「MILESTONES」。
名前がいかしてますね。
道標を意味するマイルストーンとマイルスのトーン(音色)を
引っ掛けたのでしょう。
モードへの変換期に作られた圧倒的ハードバップ。
とにかく最初から最後までテンションが高い
なんだか
「どうだ。文句あるか」
というマイルスの声が聞こえてきそうな凄い勢いを感じます。
前回のコルトレーンの「Ballads」が
静の極みならこれは動の最先端。
あるいは男くささを全面に押し出しているとでも言いますか。
スリリングな音楽としてのジャズを見事に魅せつけています

そんな男の美学とでもいえるこのアルバムには、
お待たせしました「ワイルドターキー8年」。
一度飲んだら他のバーボンが飲めないとまで言わせる
天下御免のバーボン王。
(もちろんターキー好きの意見ですが。)
確かにうまい。そして深い。
ロック好きの方にも人気が高いですね。
 さらには歴代のアメリカ合衆国大統領も愛飲しているという
すごいやつです

手前味噌ですがclipperではこのターキー8年を
ワンコインでご提供しています。
(たぶんこれを500円で出している店はそう無いのでは??)

ぜひclipperにお越しの際にはターキーを御注文いただき
「マイルストーンをかけろ!」
と言って下さい。
喜んでお流しします。
(別にMではありません。)

あなたとJAZZとバーボンと 7

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こんばんは、船長です。

この世で最大の喜びとは他人を喜ばせることである。
これ、うちのトイレに貼ってある格言みたいなものの一つです。
(汚い話ですいません

「いまここ」にある幸せと、めぐり合わせという縁、
自分という存在を生かすのは今ここにいる人たち。
今日の「かりんとう」さんのライブを見ていてそんなことを考えました。
お店が一体となった感じで実にいい空間でした
誰かを喜ばせることほど幸せなことってないんですね 

さて、このコーナーも気づけばもう7回目。
今日は大定番をいきましょう。
「足ジャケ」で有名なソニー・クラークの「クール・ストラッティン」。

この人は日本でこそ信奉者が多く
名盤第1位に選ばれたりもしてますが薄幸の人で
本場アメリカではさほど評価もされませんでした。
本国で唯一彼を応援していたのがあのブルーノート・レコードの創始者
アルフレッド・ライオン。
アルのおかげでようやく日の目を見た矢先に早逝。

ブルースを基調としたクラークのピアノは
マイナー調の曲が好きな日本人にはすんなりと受け入れられ
ジャケットの女性の美しい「足」とともに伝説的なアルバムとなりました。
いまは懐かしきジャケ買いの走りですね。 
(ダウンロード中心になってジャケットの価値が薄れていくのは
なんだか寂しいなぁ。)

バックを固める布陣も素晴らしい。
因みにサックスのジャッキー・マクリーンの愛弟子
レイモンド・マクモーリンはclipperにも出演していますよ。
2月12日にライブがありますのでぜひ

名盤「クール・ストラッティン」とともに飲みたいバーボンは
オールド・フィッツジェラルド1849。
ほんのり甘い香りと裏腹にキリっと締まった舌ざわり。
これぞ洗練された大人の味わい。

まさにCool Struttin'(気取り歩き)。

あなたとJAZZとバーボンと 8

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こんばんは、船長です

この雑記のようなコーナーですが、意外と読んでくださっている方が
多いみたいで驚きました
プレッシャーを感じつつもいつも通り気ままに書かせていただきます

バレンタインデーも近いということで今日はバラードを
前面に押し出した名盤をひとつ。
と言えばジャズ好きな人ならすぐに分かるアレです。
ジョン・コルトレーン「バラッズ」。

名盤とバーボンのコラボみたいなことを言っておいて
コルトレーンがまだ登場しないことに憤慨されている方も
いたかもしれません。ごめんなさい。
大好きなだけにもったいぶってただけです。

このアルバムが出た頃のコルトレーンはすでに
フリージャズへの道を歩み始めていたのですが
レコード会社の意向で売れるアルバムをという要請があり
生まれた1枚なんですね。
いわば食っていくために作られたんです。
しかしその美しさたるやいまだにバラード系の他のアルバムの
追随を許さない完璧さ。
名盤とは意外な形で生まれるものなのかもしれません。

このアルバムを聴きながら素敵な女性と酌み交わしたい
バーボンといえば女性にも人気が高い
「メーカーズ・マーク」。
独特の蝋で固められたキャップは手作りで
二つと同じものはないというこだわりよう。
唯一無二の存在であるコルトレーンにぴったりです

こんな曲の似合う男になりたいと思いつつ
馬鹿話ばかりで今日も過ぎていく。あぁ悲しきアラフォー。

あなたとJAZZとバーボンと 6

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今日も寒いですね
暦の上では明日から春ですが、まだまだ寒い日が続きそうです。

冬の名盤。
いろいろありますが現実に真冬に録音された伝説を今日は
紹介します。
名義はアート・ブレーキー。
「A NIGHT AT BIRDLAND」。 
外は雪が舞う夜のバードランドで録音されたライブです

ビバップの曲芸的な演奏能力を競うような流れに
限界を迎え始めていたジャズに新しい夜明けを高らかに宣言した
ライブアルバム。
楽曲としての深みをジャズに与えた演奏は
ハードバップと後に呼ばれます。
このアルバムこそ「ハードバップ誕生」の瞬間といわれています。

ジャズクラブBIRDLANDでのライブレコーディング。
専属司会のピーウィーによる訛り丸出しの紹介に始まる
この夜の演奏は確かに現在の「ジャズ」の雛形のような
名演の数々。
この数年後事故死するクリフォード・ブラウンが
「New Trampet Sensation」と紹介されているのが感慨深い。

アルバムリーダーの名義になっているアート・ブレーキーは
ジャズ好きなら知らない人間はいない名ドラマー。
後にジャズ・メッセンジャーズというコンボを組み
彼の元から何人ものジャズスターが巣立っていきました。
ブレーキーのバンドに入れればジャズスターの約束がされたような
いわば登竜門のような存在

その伝説の始まりがこのバードランドでの記録なんです。
モダンジャズの原型が詰まったこのライブに合うバーボンは
なんといっても「ヘブンヒル オールドスタイル」。
アメリカで作られているバーボンの8割がたは
このヘブンヒルが原酒になっています。
モダンジャズの原酒ともいえるアート・ブレーキーに
これほど似合うバーボンはないでしょう。 

何を隠そうclipper号でお出ししているハイボールは
このヘブンヒルを使っているんです。
バーボンをベースにしたハイボールを飲りながら
ジャズの生演奏に耳を傾けてみるのはいかがでしょう

あなたとJAZZとバーボンと 5

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雪ですね
久々に銀世界を見た気がします。
こんな夜は渋~いジャズが聞きたいですね。

ということで今回はマイルスを取り上げます。
定番ですがマイルスの一番売れた、というより今でも売れ続けている
アルバム・名盤といえばやはり
「カインド・オブ・ブルー」でしょう。

最初僕はこのマイルスという男が嫌いでした。
なんとも鼻持ちならない気取った態度。
レジェンドだかなんだか知らんがいけ好かない男。
そう見てました。
しかし彼のアルバムをいくつか聞いていくうちに
彼ほどジャズという音楽を真剣に追求し続けた男はいないということに
気づかされ今ではベタなマイルスファンであります

パーカーに弟子入りし、ビバップの寵児として脚光を現した
マイルスはハードバップのスターとなりますが
そこに限界を感じた彼はモードといわれる手法に移行します。
簡単にいうとコード進行に制約されない、
メロディがいきたいほうに向かうスタイル。
それを体現したのが「カインド・オブ・ブルー」でした。

いま聞けばジャズの典型のような曲ばかりですが
当時は革命的な手法だったこのアルバム、
全世界で最も売れたジャズアルバムとなっています。
都会的な香り漂わせる「いわゆるジャズ」。
バーカウンターの片隅に次元大介が飲んでそうな雰囲気ですね

そんなダンディズム溢れるアルバムにはやはり
「I.W.ハーパー」でしょう。
シルクハットの紳士がトレードマークのハーパーは
やはりオン・ザ・ロックがお薦め。
マイルスのじわりじわりと攻めてくるトランペットに身を委ね
じっくり味わいたいバーボンです。

ふと思いました

当クリッパー号にも出演してくださっている
ドラマーの小椋正幸さんのブログを拝見していて気づいたことがあります。

千葉・稲毛エリアには有名な老舗ジャズスポットがあります。
CANDYさん、そしてCOLTRANEさんです
どちらも素敵なママさんが経営されている
ジャズ好きな千葉人なら知らない人はいないほどの
素晴らしい店舗です

小椋さんの拠点とされているジャズクラブの名前が
列記されているのを見て、「あ」と思いました。

この2大スポットに共通する頭文字が「C」なんですね。
そうなんです。
新参者のclipperも「C」で始まるんです。

なんだか不思議なご縁を感じてしまいました。
おこがましいことを言わせていただくなら
千葉の3Cジャズスポットのひとつになれたらいいなぁ、と。

素敵な先輩方のご指導をいただきながら
もっと頑張ろうと思う今日でした

あなたとジャズとバーボンと 4

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こんにちは、船長です

例のコーナーの4回目です。
名盤あまたあれど恐らく日本において
確実に名盤ベスト3に挙げられるものはだいたい決まってます。
いずれ登場願うソニー・クラークの「クール・ストラッティン」
マイルス・デイビスの「カインド・オブ・ブルー」
そして今回の主役、
ソニー・ロリンズ「サキスフォン・コロッサス」

マイルスに見出されコルトレーンの後を継ぐテナーのスターを
約束された男。
当然数々の伝説が彼にもつきまとうのですが
ロリンズ当人はといえば常に飄々と豪快にブローし続けてきました。
 (一時お決まりのドラッグが原因で半引退時期もありましたが。)

「サキコロ」以外にも「テナー・マッドネス」や「ニュークス・タイム」など幾つもの傑作を残している彼の特徴は
なんといってもその分かりやすさ。
最もポップなジャズマンといってもいいのではないでしょうか

恐らくサキコロの1曲目セント・トーマスのフレーズは
ジャズに興味がない方でもどこかで耳にしていると思います。
マックス・ローチによるカリプソ風のドラムに導かれて
いつものように軽快に鳴らされるテナー。
確かにこの1曲で名盤の仲間入りは約束されたも同然かもしれません。

肩肘張らずに楽しめるジャズの名盤サキコロ。
これに合うバーボンはやはりポップな「アーリー・タイムズ」。
微かなキャラメル風味は最も飲みやすいバーボンといってよく、
初心者にお薦め。女性にも人気が高いです 

今年生誕150年を迎えるアーリー。
今後もポップなバーボンとして飲み継がれることでしょう。

あなたとジャズとバーボンと 3

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こんばんは。
不甲斐なさでは誰にも負けないclipper船長が
お届けするこのコーナーも晴れて3回目
本日お届けする名盤はArt Pepperの
「Meets The Rhythm Section」。

アート・ペッパーといえばジャズ界の3大ドラッグ患者の一人。
まぁとにかくだらしない人で退廃的な人生を歩んだお方。
下手に二枚目だからきっと女にもだらしなかったんでしょう。
しかし音楽の世界とは不思議というかずるいというか、
そういう輩が光ってしまうものなんですね 

個人的にはModern Artという作品のほうが
彼の闇の部分が見えて好きなんですが、一般的には
このミーツ・ザ~が名盤と語り継がれてます。

西海岸のジャズ代表格でもあったアートが
当時遠征でウエストコーストに来ていたマイルス・デイビスの
バックバンドと行ったレコーディングがこれ。
バックバンドといっても
レッド・ガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー
というジャズ界のレジェンドたち。
おそらくドラッグでハイになったアートが想像できます。

しかしアルバム全体を通して広がるアンニュイな雰囲気は
どうでしょう。
やはりアートには「翳り」が切っても切れない。
言ってみれば待ち望んだメンバーとの共演にも関わらず
何かを求め、求めすぎるあまり内に籠もるとでもいうのでしょうか。
彼特有の暗~いアルトが響きます。
自分自身へのやるせなさ、しょっぱい感じが
かえってこのアルバムを長きに渡りジャズファンを惹きつけて
やまないのかもしれませんね。

理想を求めすぎる故の自己嫌悪のような苦々しさに
ぴったりのバーボンは「オールド・エズラ7年」
バーボン特有のセメダイン風味の陰に微かな塩味。
俺は俺さ、と粋がってみた後の苦々しさ。 
アートの音色にはこれしかない。 

ということで、
本日も皆様のお越しを明る~くお待ちしております

あなたとジャズとバーボンと 1

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皆さん、こんばんは、船長です。

clipper号ではバーボンが一番のおすすめメニューなのですが
(というより僕が大好きなんですが
あるところで僕が書いた「バーボンとジャズ名盤のマリアージュ」
という気ままなコラム?がありまして
我が船のイケ面がラブ千葉にも載せましょうと助言してくれたことで
転載させていただきます。
ほんとに私的意見なのでご愛嬌と思ってくだされば幸いです。

記念すべき第1回は、僕が一番好きなアルバム、
Hank Mobleyの「Soul Station」です。
実は初めて聞いたのはまだ1年前ぐらいのことなんです。
が、それから少なく見積もっても100回は聞いてます。
店でもヘビーローテーション。
もう1曲目の音の出だしを聞いただけでいちころです。
モダンジャズとはこういうものだというお手本のような作品。
この時代のブルーノートのドラムといえば
フィリージョーがほとんど務めているのですが
ここではあのアート・ブレイキーが叩いてます。
しかもあの「俺がブレイキーだ」ばりの主張はゼロ。
いたって曲を引き立たせるバッキングに驚きます。

このハンク・モブレーという人。
なぜか日本では「愛すべきB級」という形容をされてます。
ジャズ好きの人の中にはジャズの難解さを自分は分かっているという
ことを自慢したがる馬鹿どもが多いので、
モブレーの分かりやすいメロディ・フレーズをB級と片付けたがるのでしょう。
(しかし、あの「リカード・ボサノバ」を聞いて心躍らないジャズ
ファンがいるのか見てみたいものですが。)

というわけで、
実にジャズという音楽を分かりやすく表現していながら
B級的レッテルを貼られ、それでも寡黙に一般人に
ジャズの魅力を伝え続けたモブレーの代表作
「Soul Station」にぴったり合うバーボンは
エヴァン・ウイリアムズしかありません。

元祖バーボンと言われながら(一説ではエライジャクレイグが元祖)、
アメリカでは安酒扱い、そうですねぇ、日本でいえば
「鬼ごろし」や「いいちこ」なんかと同じ扱いですかね。
しかし、エヴァンほどバーボンという酒の本質を伝えるものは
ありません。
エヴァンが口に合わなければバーボンはあなたに合わないと
思ってもいいでしょう。

補足ですが、僕、実は「愛すべきB級」という表現は
嫌いではありません。
非の打ち所がない美人より、ちょっと欠点があったり、
何か足りない女性のほうが魅力的だったりしますもんね。 

それではまたお会いしましょう