にらめっこおびしゃ/駒形大神社(市川市)

おびしゃとは、「奉射(ぶしゃ)・歩射(ほしゃ)」の字があてられているように、年の始めに的に矢を射て、それによりその年の豊凶・吉凶を占うというのが一般的ですが、その土地により神事の内容が変化したものもあり「にらめっこおびしゃ」もその1つです。

豊作祈願と年頭の初寄りの意味あいが強く、2人ずつにらみ合いながら酒を飲み、笑うと大盃の酒を飲まなければならないことから、俗に「にらめっこおびしゃ」と呼ばれています。氏子は早朝からしめ縄や飾り物を作り、三臼の餅をつきます。一臼目と二臼目は飾り物に使い、三臼目がつき終わると同時に餅のぶつけ合いが始まります。餅に当たると今年は良いことがあり、また、風邪をひかないともいわれています。

 次いで、いよいよにらめっこが始まります。神妙な顔つきで酒を飲み合う2人に周囲の人は笑わせようと冗談を飛ばします。笑ったり、しゃべったり、盃から口を離したりすると、行司は「不敬者!」と一喝します。

2人はさらに大盃の酒を受けます。にらめっこは、何度も繰り返されて千秋楽を迎えます。駒形神社お奉謝保存会によって現代に継承されているこの内容は、安政6年の記録がもとだと言われています。

日時

1月20日(土) 9:00 ~15:00

場所

駒形大神社/市川市大野町4-2759

交通

JR総武本線本八幡駅から市営霊園行きバス「駒形大神社」下車徒歩7分