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LOVE CHIBA
千葉県の日本酒

佐倉市 株式会社旭鶴

「縁をつなぐのが蔵元の役割」

佐倉 日本酒 旭鶴
株式会社旭鶴
酒造り職人 田中 素子さん
 
 
女性の杜氏さんがいると聞き、佐倉にある日本酒の蔵元の所へいってきました。

■銀行のOLから蔵元へ嫁ぐ
結婚する前は、銀行のOLをやっていた田中さん。その当時は、「男女雇用機会均等法」が施行されたましたが、まだまだ女性の働く機会は今ほど確立されていなかったようです。とは言え、仕事は毎日忙しい。
そんな時、ご主人のご実家である蔵元に嫁ぐことになり、今までとは違った世界に入り込んだわけですが、「どこからでも蔵の中に人が入ってこれる解放された空間。田舎はそんなもんなのですが、いつ人が入ってくるか分からなく結婚当時は慣れていない中、日々ドキドキしていましたね。今では全然気にもしませんが(笑)」と、振り返る田中さん。しかし、今では、「蔵元というのは人が集まる場所、縁をつなぐ場所なんだ」と、思えるようになったそうです。

■24時間勤務
結婚してからは休みなく働いたそうです。
 
「1次産業と変らないですよね。朝起きて働いて。それが毎日続く。でも、そんな毎日が楽しいってどういうことですかね(笑)」と、苦労もあるだろなか、微塵も感じさせないのは本当に酒造りが好きなんだと感じさせる魅力のある方です。
 
 
■日本酒が持つパワー
「日本酒にはパワーがあるんです」。
大事なお酒の利き酒は大抵、研ぎ澄まされた朝に行うそうです。歯を磨く前のまっさらな、何も余計なことを考えていない時間。
また、仕事で300種を超えるお酒の利き酒などもするそうですが、「品評会に出品するようなお酒は本当にレベルが高いだけあり、酒が持っているパワーがすごい。だからパワーがとても強く私に訴えかけてくるお酒を選ぶようにしている」そうです。酒造りを極め、お酒が好きだからこそ、そのパワーを感じられるのかもしれません。

■探究心
「ちょっと飲んでみて」と出されたのが、日本酒に厳選されたコーヒー豆を漬けたもの。種類の違ったコーヒー豆がそれぞれ入った3種類を用意されていました。「これは、ミルクを垂らしたらイケると思うの。これは・・・」と、とめどなくお酒の話が出てくるのですが、聞いていてフムフムとこちらも聞き入ってしまいます。

佐倉 日本酒 旭鶴
 
そして、「実験でやってみたんだけれど、日本酒の見方が変った!」と思ったそうです。今では実験だけではもったいないと商品化も検討中とか。もちろん、蔵の中では「せっかく造ったお酒を・・・」と反対意見もあったそうですが、自分軸を曲げないように人は動いていくものと言うのが、田中さん自身の信念なのかもしれません。

今回お会いして感じたことは、本当にお酒の仕事が好きなんだということ。日本酒が「飲んで酔っ払うという材料ではなく、人を楽しませるようにしていきたい」そうです。美味しい日本酒、これからも造り続けて行って下さい。

株式会社旭鶴
千葉県佐倉市馬渡918